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Channel: 暇児(-∀-)ノ
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第06話

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次の日、寝坊は俺にとって日課。おかんにたたき起こされて、焦らずマイペースに準備(笑)



「奨もう行くでー」
「待て待て待て待て!!!」
「奨!あんた弁当は!?」
「持って来てくれ!」
「もーほんまにあんたわあー!」
「…しわ増えんぞ。」
「ほんまによー。最近めっちゃ…って、なんやて!?」
「ナイスノリツッコミ(笑)」
「海行くぞ!」
「おばちゃん相変わらずおもろいな(笑)」
「は?なんもおもんないわ(笑)つーか愛梨は?」
「なんか休みらしいでー?」
「やっ…休みぃ!?あいつが!?」
「いつも元気やのになあ?どないしてんろ?」



…まさか昨日の……んなわけないか!アイス食べて腹かなんか壊してんろ。(笑)



その日、帰り際に海と2人で愛梨の家にプリントやらなんやら届けに行った。
でも出てきたんはおばちゃんで、愛梨は顔も覗かせへんかった。



「愛梨ちゃん、出てこんかったな~?」
「寝とったんちゃうか~?(笑)」
「あ~…そーかもなあ。大丈夫かなー?」
「どやろなあ~…ま、明日は来るやろ!」
「そやなあ~!」





次の日の朝、俺の家に来たんは…海だけやった。



「ありっ!?」
「愛梨ちゃん、今日は学校行くらしーで!」
「どこにおんの?」
「ちょい用事あるし先行っとくてさ。」
「そーなんや。ほな俺らも行くか。」



学校着いて、海と別れて俺は教室に入った。愛梨の姿をとっさに捜す。
…すると、ちょうどこっちに愛梨が歩いてきた。



「よー愛梨!治ったんけ~?アイス食いすぎて腹壊してんろ~?(笑)」
「……」



俺が愛梨に近付きながら喋ってると、愛梨はこっちも見ずに俺の横を通って行った。



「おい!シカトかい!(笑)」
「…」
「…愛梨?」
「話しかけんといて。」


愛梨は振り向きもせんと、冷たい声で言い放った。


「…は?」
「奨なんか…大ッ嫌い。」
「へ!?な…ななな…なんでやねん!!!」
「……」



なんも答えんまま、愛梨は教室出て行った。


「…はあ?…わっけわからん…」


なんで愛梨が怒ってんのか分からん俺は、苛立ちとモヤモヤ感でいっぱいになった。
俺は拳をにぎりしめて、教室を出て行った愛梨を追った。愛梨に追い付いた俺は、強引に腕を引っ張って振り向かせた。

…気付いたら俺は、愛梨を睨みながらキレてた。


「わけわからんねん!理由言えや!」
「離してえやあッ!」
「なんでいきなり大っ嫌いとか言われなあかんねん!」
「自分で分かってへんの!?」
「分かるかボケぇ!!!」
「…ほんっま最低やな。」
「あぁ!?…えーかげんにせえよ?」
「は?奨が悪いんやん!」
「だから俺が何したっちゅーに!」
「普通自分で気付くやろ!バカやしアホやから気付か…」
「……悪かったっすねー普通じゃなくてバカでアホで最低で。」


愛梨はそこで、言い過ぎた…と言うような顔をしたが、今の俺に気付く余裕はなかった。

感情的になって言い返してた愛梨も、俺の冷めた表情と場の空気に気付いたみたいやったけど…俺の感情は爆発寸前やった。



「…ッち。まじ訳分からん…やってられっか。」



俺は近くにあったドアを壊れるくらい思いっきり蹴って、教室に戻って自分のかばんを乱暴に手に取った。
クラス中が緊張感を持った空気に包まれた中で自分の机と椅子を蹴り倒した。

そこへ、愛梨が戻ってきて声をあげる。



「奨ッ…ごめ…」
「うっさい!!!」
「おい!奨!なに暴れて…」
「だからうっさいねん!黙れや!」



…俺は、愛梨の謝りの言葉も、先公の怒鳴り声も遮って、教室を出た。
ここで素直に仲直りできるチャンスを逃してしもた。
…もう終わりや。好きでおれんくなっちもたなあ~。
…もう学校もこれへんな。つーか行きたないわ。
そーいや…中学ん頃よーつるんどった奴らおったな。あいつら遊んどるらしーし…ちょーどええや。あいつらとつるも。

俺は学校を出て、行くあてもなく歩く中、携帯を取り出して、そいつらに電話かけてみた。

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